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ホーム 物語編1 スライスでアプローチショットしろ!/物語1第14話

スライスでアプローチショットしろ!/物語1第14話

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「それから、スライスはね、
 ボールが逆回転するから、ボールのスピードが遅いんだ。
 ふわ〜って感じで飛んでいくだろ、フリスビーみたいに。
 だから、相手コートにバウンドするまでの滞空時間が長い。」

「それで?」

「滞空時間が長いから、
 その間に、よりネットに近く詰めることが出来る。
 しかも、フラット系のゆるい球と比べて、
 同じ遅さだとしても、
 その球が蓄えているエネルギーの大きさが違う。」

「エネルギー?」

「スライスの球は逆回転しながら飛んでるだろ。
 回転している分エネルギーをたくさん蓄えてるんだ。
 だから、バウンドした時に、そのエネルギーを放出するから、
 その結果、フラット系のゆるい球に比べて、より低く滑って伸びる。」

「あれは打ち返しにくいよね。」

「そう。低く滑って、しかも、伸びる。
 低く滑ると、パスしにくいんだ。
 打点が低いと、どうしても、
 ボールを下から持ち上げにくくなって、
 トップスピンが打ちにくくなる。
 そして、下から打ち上げたボールだから、浮きやすい。
 浮きやすいと、ボレーで叩かれやすくなる。
 叩かれやすくなるとポイントを失いやすくなる。」

「うん。」

「しかも、打点が低いと、
 パッシングショットで角度をつけにくくなるんだ。
 打点が高ければ、
 アングルショットでも、
 直線的に上から打ち込むことができたりするからね。」

「トップスピンでアプローチしたら、
 高く跳ねるよね。伸びるけど。」

「そう。高く跳ねるボールは、反対に、
 ボールを上から打ち下ろしやすい。
 ボールを上から打ち込めれば、
 角度もつけやすいし、
 相手にローボレーもさせやすい。」

「だから、アプローチショットは、
 スライスで打って前に出ることが多いのね。
 それはわかったけど、話を元に戻してよ。
 アキラに指示した3つ目の戦術は、
 相手のバックに打って前に出ることだったよね。」

「そう。
 今まではチャンスボールが来たら強打してたけど、
 強打せずに、
 相手のバックにアプローチショットを打って、
 ネットに出るように指示したんだ。」

「で、そのあとは?」

「ない。」

「えっ!何も指示してないの?」


                              (つづく)

 
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