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ホーム 物語編1 サービスキープのための戦術と戦略とは?/物語1第8話

サービスキープのための戦術と戦略とは?/物語1第8話

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「まず、アキラに指示した最初の戦術は、
 サービスゲームの最初のポイントで、
 ファーストサーブでセカンドサービスを打つ戦術。」

「えっ?サーブの1本目にいきなりセカンドサービス?」

「そう、いきなり1球目をただ入れるだけのサーブを打つ。」

「そんなんで勝てるの?
 そんなことして一体どんな意味があるって言うのよ!」

「それはね、まず、
 サービスゲームの最初のポイントだから、
 まだ相手は目が慣れていないんだ。
 そこにいきなり、ファーストサービスなのに、
 セカンドサーブが入ってくる。
 ちょっと拍子抜けして、うまくいけば相手はミスる。
 現にタクヤはミスった。
 それに、最低でも相手に打ち込まれることはない。」

「何で打ち込まれないってわかるの?」

「普通はだよ、相手のファーストサーブは速い球がくるから、
 ちょっと下がってとにかくしっかり返そうって感じで構える。
 そして、それがフォルトになって、
 相手のセカンドサービスになったら、
 たいていは、ちょっと前につめて、心の中では、
 『ダブれダブれ、ダブったらラッキーだ。
  ヒョロイ球が来たら打ち込んでやる! 』
 ってな感じで、心理的に完全に優位に立っているわけだよ。
 能動的で攻撃的になってるわけ。」

「それで」

「ところが、いきなりファーストでヒョロイ球が来ても、
 とにかくしっかり返すだけとしか考えていないから、
 打ち込めなくて、とりあえず返しちゃう。
 心理的にも受け身になってるし守備的になってるからね。」

「なるほど。」

「それで、相手があきれてつぶやく。
 『普通、ファーストサービスはファーストサーブだろ』ってね。
 つまり、『普通ファーストだろ』だから、
 『普通1番だろ』戦術。1番てのはファーストって意味。」

「・・・。」

「そもそも最初のサービスゲームは、
 まだ自分のサーブの100%の力は出せないんだ。
 特に最初のゲームのサーブはね。
 だから、最初から無理矢理100%の力で打っちゃっても、
 なかなか入んないし、ダブルフォルトのリスクもある。」

「でも、試合前の練習でウォームアップできてるんじゃない?」

「いや、いくら試合前の練習でサーブが絶好調でも、
 いざ本番の試合となると全然違うもんなんだ。
 雰囲気は違うし緊張感も違う。
 それで、トスに勝ったらリターンを選ぶ、
 という戦略をとるビックサーバーのトッププロもいるんだ。」

「最初のゲームはリターンで体を温めて、
 同時に本番の試合の雰囲気や緊張感に慣れてから、
 自分のサービスゲームに臨むってわけね。」

「そう。その方が確実にサービスキープできるという考え方。
 つまり、いきなり試合の最初のサービスゲームは、
 ブレイクされやすいということなんだ。」

「なるほどね。」

「それで、そういうこともあって、
 最初のポイントはいきなりの入れるだけのセカンドサーブで、
 本番の試合の雰囲気や緊張感の中でのサービスに体を慣らした上で、
 セカンドサーブを打ち込まれたりダブルフォルトしたりといった、
 リスクを無くすことも出来るというわけなんだ。」

「相手に対してだけ有効な戦術ではなくて、
 自分にとっても有効な戦術なんだってことね。」

「その通り。それから、・・・」


                              (つづく)

 
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